五十肩

昨日、五十肩でお困りの方が来られました。

56歳の女性です。今年の1月中旬、特に理由もなく痛くなり、それから痛みが増してきたそうです。服を脱いだり着たりする時に一番痛みを感じます。

問診表で既往歴を色々書いて頂いた中で私が気になったのは、左股関節の人工関節置換術でした。何か手術を受けられた方は手術の傷痕が癒着を起こし、それが全然違う場所の痛みとして現れる場合が結構有ります。

まず肩を動かして頂いて、どの動きでどこが痛いか確かめました。次に手術の傷痕やその周辺に押さえて痛い場所(圧痛点)がないか調べました。そうすると傷痕の少し左側に圧痛点が有りましたので、そこを私がすこし押さえて先程と同じ様に肩を動かしてもらうと前よりも

痛みが緩和しました。その圧痛点に円皮針(0.6ミリのごく短い針)を貼り付けて、次はベッドに横になっていただきお腹を調べます。みぞおちからゆっくり押さえていくとおへその左上の腎臓の部分に圧痛が有りましたので、その圧痛を取るため井穴刺絡を行いますと圧痛は取れました。そして肩の動きを確認するとまた少し緩和していますがまだ痛みは有ります。

次は痛みを感じている場所を通る経絡を考え、その経絡の井穴刺絡を行いましたら、だいぶ痛みが減りました。服の脱ぎ着の動作をしてもほとんど痛み無く出来ます。若干の違和感は残りましたがここで終了としました。

お腹やその周辺の手術をされた方は、それが原因となって肩や腰の痛みで表現される事が有ります。女性の帝王切開や会陰切開も手術に含みます。肩や腰の痛みがなかなか治らないという方は全く違う場所が原因となっている場合も有りますので一度ご相談下さい。

2024年04月24日